失敗しないための縫合法から考える軟部外科手術

高難易度の外科手術にも応用できる「縫合法・運針法の基礎」を徹底解説！

外科手術は簡単なものであればなんとなくやってみて少々の合併症が生じても、ほとんどは大きな失敗はなく何とかこなすことができることが多いと思います。しかし、それでは少しでも難しい手術になると永久に対応できません。すなわち、確固とした理論のもとに手技が実践されることで、初めて難易度の高い手術にも対応することができます。また、確実な手技により合併症は大きく減らすことが可能です。そして、教科書に書いてあることはごく典型的な症例だけであり、外科を得意とする獣医師はこれらを理解し、実践できる知識と技術の上に各症例ごとで異なる動物種・体格・体質・基礎疾患や治療予後などを総合的に考慮して様々な方法のうちでベストな選択を判断しています。このセミナーでは限られた時間ではありますが、手術の基礎、特に基本となる縫合法や運針法について考え、どのように応用すべきかをお伝えしたいと考えています。

＜第1回＞皮膚再建を確実に成功させるための考え方とテクニック

・皮膚縫合の失敗の原因を考えよう

・縫合法で変わる？単純に閉鎖しても裂開しない皮膚再建を考える

・減張切開と使いどころをマスターしよう

・有茎皮弁法とそのポイントを理解する

・成功率を上げるための遊離皮膚移植（植皮）について

＜第2回＞泌尿器外科手術：成功への分岐点

・泌尿器手術のポイントを押さえよう

・周術期腎機能障害の原因ごとにその対応を分類する

・粘膜同士の縫合する手術における注意点

・粘膜と皮膚を縫合する手術における注意点

・各種泌尿器外科手術のポイントを理解しよう