日常診療に役立つ！消化器アラカルト〜診断、病態、 治療を考える〜

消化器疾患は、日常診療の中で、皮膚疾患に次いで遭遇する機会の多い疾患群です。消化器疾患は、たとえば嘔吐の症状ひとつをとっても、消化管、肝、胆嚢、膵臓だけではなく、副腎、泌尿生殖器疾患、中枢神経疾患など様々な器官系の疾患を鑑別する必要があり、皆様の頭を悩ませる存在なのではないでしょうか。我々獣医師はこの厄介な疾患群である消化器疾患を日常診療の中で克服していかなければなりません…救いの手…ほしいですよね？

　そこで今回のセミナーは、「診療に役立つ！消化器アラカルト」と題しまして、全3回にわたり、日常診療の中で生じる消化器疾患の疑問について皆様と一緒に考えていきます。学生、研修獣医師への教育を通して普段から様々な質問を受け付けますが、その中でもとりわけ初学者が気になる質問について、診断、病態、治療の3つのポイントからピックアップしてみました。

　「消化器疾患は厄介だ」→「消化器疾患は厄介だけど楽しい！」

本講演を通じて、ポジティブな気持ちと自信を持って消化器疾患に臨めるように成長していきましょう！

＜講座1＞診断を考える「放置しておいて大丈夫？肝酵素の上昇」

・犬の肝酵素上昇の鑑別診断を考えよう。

・猫の肝酵素上昇の鑑別診断を考えよう。

＜講座2＞病態を考える「消化管内異物の多彩な臨床症状を探る！」

・どんなときに食道内異物を考える？

・胃内異物の臨床症状〜嘔吐？吐出？〜

・小腸内異物〜閉塞？不完全閉塞？〜

・ステップアップ！線状異物を狙って診断しよう。

＜講座3＞治療を考える「消化管のくすりの使い方」

・消化管運動機能改善薬の使い方

・制酸薬・胃粘膜保護薬の使い方

・胃酸分泌抑制薬の使い方

・食欲増進薬の使い方